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2015年7月13日月曜日

何のための国民投票だったのか

ちょうど一週間ほど前に行われた国民投票で、ギリシャはEU諸国(債権団)から要請されていた財政緊縮に対して公式に反対表明をしたはずでした。

ところが、昨日から今日にかけて(12日から13日にかけて)行われたユーロ圏首脳会議の結果、けっきょくギリシャは財政緊縮を行うということでEU諸国と合意したのです!

情報BOX:ユーロ圏首脳が合意したギリシャ新支援への条件 ロイター

しかも、この非常に厳しい財政緊縮策について、15日夜までに法制化することがギリシャ政府に義務付けられました。

ユーロ圏首脳が支援開始条件でギリシャと合意、議会可決が必要 | Reuters

議会で無事に法案が可決されれば無事に終わるかもしれませんが、もし賛成多数が得られなかったらどうなってしまうのでしょうね。

ただ一方で、ここ数日の動きを見ていて感じるのは、いまだにEU側はギリシャのユーロ圏離脱をなんとか食い止めたいという意思があるんだなということです。そしてギリシャ側も、あれだけ大言壮語を繰り返していたツィプラス首相も、結局はユーロ圏に残ることを目指して今は動いています。



「さすがの俺様も、徹夜で集中砲火を浴びて疲れたぜ・・・」って感じ??

この一連の動きを受けて、アジアおよび欧州の株式市場は上昇の動きを見せています。為替も、特にドル円が大きく上昇(円安方向)しました。

前回の投稿をアップした直後はギリシャ情勢よりもむしろ中国株急落の影響を受けてドル円が121円を割り込んで下落しましたが、いつのまにやら戻してきて、いまや123円台です。自分はこの前の投稿の少し前にポジションを決済していたのですが、そのまま持っていても問題なかったのかもしれないですね。

中国株の下落に関しては、中国政府側がかなり強引な株価対策を打ち出したことによって下げ止まり、今日は上昇にも転じていました。市場の動きを見る限り、このことはプラス材料として受け止められているようですけど、かなり違和感は残ります。

しかし、相場の流れとしては、クサい物にはフタをしたままで再び上昇に転じていくようです。今週中どこかで調整が入るかもしれませんが、それはむしろ買いのタイミングかもしれません。

2015年7月8日水曜日

急いでドルを処分してください、株も損切りしたほうがいいかも

中国株の暴落が深刻です。先ほど、ドル円が121円ラインを割り込む様子が見られました。ドルの買いポジションを持っている人は決済したほうがいいと思います。 株も早く損切りしてください。 これから暴落がどこまで続くかわかりません。

2015年7月6日月曜日

おもしろいやつやなー ツィプラス君は

以前の記事でもツィプラス首相のどや顔を紹介しましたが、
国民投票の前後にもチプラス首相はTwitterで強気の発言を繰り返しています。

「今日、ヨーロッパのすべての目が・・・地球すべての視線が、ギリシャに注がれている!」

自意識過剰ぎみというか、誇大妄想というか・・・すごいデカいこと言ってますね(笑)

次のツイートも国民投票の前に投稿されたもの。

「我らが民衆は、剣も銃弾も持たずに戦っている。もっと強い物を持っている・・・正義だ!」

どこかの映画のセリフみたいだ・・・(笑)
まさしくギリシャ悲劇の主人公になったかのような発言!

そして国民投票後にはこんなツイート。
「ギリシャの民衆は、歴史的な、勇敢な選択をした。彼らの返答が、欧州でこれまで行われた会談を作り変える。」

そして、この一言。

「債務の持続性に関するIMFの報告をふまえ、わたしたちの債務問題はこれから交渉のテーブルに乗る!」

ツィプラス首相としては、ギリシャ政府だけでなく国民までも緊縮案に反対したことで、債権団に対してこれまでよりも強い態度で交渉していくことができると考えているようです。

 しかし他の国の人たちの見方は、まったく逆のようですが・・・。

ギリシャ支援交渉、国民投票受けさらに困難に=ユーログループ議長 | Reuters


ツィプラス首相のツイッター面白いのでみんなでフォローしましょう
彼がこれからどこを目指していくのか・・・まだまだ目が離せない!

ギリシャ国民投票の結果

国民投票の結果、財政緊縮への反対票が上回りました!

債権者側が提示した財政緊縮案に対して、ギリシャは公式に「NO」と表明することになります。

これにより次回の融資を受けることは難しくなり、ギリシャの本格的なデフォルト(債務不履行) が始まる可能性が濃厚となってきます。

開票は完全には終わっていないようですが、緊縮案に対する反対票「NO」が、賛成「YES」をはっきりと上回っており、半分ほど開票した時点で「NO」票が61%となっているようです。

ギリシャ国民が緊縮策にノー、首相は交渉再開姿勢 混迷増す

事前の予想では「YES」への投票が優勢という見方が多かっただけに、意外な結果だったといえると思います。

すでに金融市場には動揺が広がっており、現時点でドル円は122.25円、ユーロ円は134.71円となっていて、特にユーロが先週と比べ2円近く下げています。

あと数時間で株式市場も取引が始まりますが、日経平均株価も数百円レベルで大幅に下落するものと思われます。

今日の夕方からの欧州株式市場でも同様の動きとなると思います。

ただ、夜からのNY市場では、思ったほど材料視されないかもしれません。
アメリカの投資家にとって、ギリシア問題はかなり織り込み済みなところがあり、それよりも中国株の動向が重視される可能性もあります。

根強い利上げ期待がありますので、 それほどドル円も下がらないのではないかと思います。
あくまで120円台で推移するものと予想しています。

これからの数日間、どれだけ下落相場が続くのかわかりませんが、今週どこかで下げ止まってまた上昇基調に戻るだろうから、このあたりが買い場だと考えています。

いつの間にか株予想ブログみたいになってますが・・・(笑)
ヨーロッパに旅行する予定がある人は、このあたりでユーロを買っておくのもいいかもしれませんね!

2015年7月5日日曜日

ツィプラス首相のドヤ顔

投票所で、さっそく「NO」の一票を投じるツィプラス首相。1分20秒ぐらいからの表情に注目(笑)



「世界のみんな!俺が主人公だぜ!!」
って感じですね

ツィプラス首相が率いる政党ΣΥΡΙΖΑ(SYRIZA、スィリザ)は、財政緊縮に対しては反対の立場をとっており、基本的な姿勢は反EUでもあるといえます。

緊縮財政が続いていたギリシアでは住民の不満も高まっており、そういった気運の中でスィリザが勢力を伸ばし、ツィプラスが首相に就任しました。


きのう4日時点の事前調査によれば、国民の間では「YES」と「NO」の間でかなり意見が割れているようで、選挙の結果もかなり拮抗したものになりそうです。

ギリシャ国民投票、賛成44%・反対43%=イプソス世論調査 | Reuters

「NO」が多数になるという結果も十分にありそうです。

観光スポットとしてこのブログでも紹介しているシンタグマ広場では、毎日のように大規模なデモが行われているようです。

ドローンで撮影された緊縮財政反対デモの様子



広場の周囲は車道なのですが、完全に通行止めにしてデモをやっているみたいです。

下は自分で撮った写真ですが、このアングルの写真が先月ぐらいからニュースサイトでも毎日のように掲載されるようになりましたね(笑)

ギリシャの経済危機について:概略

きょう7月4日にギリシャで行われる国民投票について、世界的に注目が高まっています。

この投票が何を意味するのか、また一連の債務危機がどんなものなのか、整理したいと思います。


まず債務危機について。
そもそもの発端は、 それまで隠蔽されていた財政赤字が2010年ごろに明らかになったことです。
それまでのギリシャは、いわば虚飾決算を続けていたわけですが、ふたを開けてみれば実際には多額の借金があることがわかったのです。

これにより、ギリシャという国の信用が低下し、国債の価値が暴落。
国債の価格が低下すると、利回り(利息)は上昇しますから、借金を返すのがどんどん苦しくなりますね。

それ以来ずっと、国際的な支援を受けながらギリシアは財政再建に取り組んできました。
ところが国の財政状況はいつまでたっても良くならない。借金も減らない。

すでにギリシャは、借金で借金を返すという状態に陥っており、国外からの金融支援(つまりは借金)がなければ債務の返済を続けることができないという状況です。


(最初は消費者金融でお金を借りていて、返せなくなってきたから闇金からも借りるようになったんだけど、だんだん金利を返すだけで精いっぱいになってきちゃってもう首が回らない・・・というウシジマくんみたいな状態ですね?!)


外からの短期的な支援を繰り返し受けていくことができなければ、月末が期限の債務を返済することもできないような状況ですから、いつ債務不履行(デフォルト)が起きてもおかしくない。

というより、すでに債務不履行(借金の踏み倒し)が起きているようです。
ギリシャの対ユーロ圏債務はデフォルト、EFSFが認定 (ロイター)


そのような状況の中、欧州の債権者たちは、次回の金融的な支援を行う条件として財政の緊縮を実施するようギリシャに対して求めています。
具体的には、公務員の削減や、年金支給額を減らすことなど。
国の支出を減らすことを約束するなら、金を貸してもよいということです。

これに対する賛否を問うのが今回の住民投票です。

緊縮案に賛成するのであれば、次の金融支援を受けられる見込みがつき、なんとかデフォルトを回避できるかもしれない。

逆に、緊縮案に反対すれば、金融支援を受けられず本格的なデフォルトとなり、 もはやユーロ圏内にとどまることができなくなる可能性があります。

ギリシャは通貨としてユーロを使用することができなくなり、かつての自国通貨であったドラクマを再び使用することになります。

シンタグマ広場

ギリシャ旅行、アテネ観光で起点となる場所が、このシンタグマ広場です。

アテネ空港から市内に入るときは、ほとんどの人がシンタグマ広場行きのX95番というバスで移動すると思います。また、地下鉄の乗り換え駅でもあるため、滞在中にも通ることが多い場所です。

広場の周りには、デパートや高級ホテル、銀行、カフェやレストランが立ち並んでおり、アテネ市内では一番の中心街です。

下の写真のように噴水があって、公園のようになっています。
それほど大きな場所ではないですが、海外からの観光客や地元の家族連れなどいろんな人たちがくつろいでいる憩いの場所という雰囲気。


写真の奥、広場の向こうに見える建物はギリシアの国会議事堂です。


階段を上がって大通りを渡ると国会議事堂の前に出ますが、ここは観光スポットでもあるため常に記念撮影をしている人がいるし、団体の観光客も見かけます。動画をアップしてみました、雰囲気がよくわかると思います。



議事堂の前にはギリシャの民族衣装を着た衛兵が立っており、決まった時間に衛兵の交代式があるのでそれを目当てに来る人も多いようです。



人形みたいに見えますが、現役の軍人さんらしいです。隣でピースして記念撮影してる人とかもいましたが、あくまで無表情で直立不動でした(笑)


衛兵の後ろの壁に、横たわる人の絵と文字が彫られていますが、これは「無名戦士の碑」と呼ばれるものです。

20世紀のギリシャは政治的に不安定であったため、近隣国との戦争だけでなく内戦も多く起きており、亡くなった人も多かったようです。