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2015年7月5日日曜日

ギリシャの経済危機について:概略

きょう7月4日にギリシャで行われる国民投票について、世界的に注目が高まっています。

この投票が何を意味するのか、また一連の債務危機がどんなものなのか、整理したいと思います。


まず債務危機について。
そもそもの発端は、 それまで隠蔽されていた財政赤字が2010年ごろに明らかになったことです。
それまでのギリシャは、いわば虚飾決算を続けていたわけですが、ふたを開けてみれば実際には多額の借金があることがわかったのです。

これにより、ギリシャという国の信用が低下し、国債の価値が暴落。
国債の価格が低下すると、利回り(利息)は上昇しますから、借金を返すのがどんどん苦しくなりますね。

それ以来ずっと、国際的な支援を受けながらギリシアは財政再建に取り組んできました。
ところが国の財政状況はいつまでたっても良くならない。借金も減らない。

すでにギリシャは、借金で借金を返すという状態に陥っており、国外からの金融支援(つまりは借金)がなければ債務の返済を続けることができないという状況です。


(最初は消費者金融でお金を借りていて、返せなくなってきたから闇金からも借りるようになったんだけど、だんだん金利を返すだけで精いっぱいになってきちゃってもう首が回らない・・・というウシジマくんみたいな状態ですね?!)


外からの短期的な支援を繰り返し受けていくことができなければ、月末が期限の債務を返済することもできないような状況ですから、いつ債務不履行(デフォルト)が起きてもおかしくない。

というより、すでに債務不履行(借金の踏み倒し)が起きているようです。
ギリシャの対ユーロ圏債務はデフォルト、EFSFが認定 (ロイター)


そのような状況の中、欧州の債権者たちは、次回の金融的な支援を行う条件として財政の緊縮を実施するようギリシャに対して求めています。
具体的には、公務員の削減や、年金支給額を減らすことなど。
国の支出を減らすことを約束するなら、金を貸してもよいということです。

これに対する賛否を問うのが今回の住民投票です。

緊縮案に賛成するのであれば、次の金融支援を受けられる見込みがつき、なんとかデフォルトを回避できるかもしれない。

逆に、緊縮案に反対すれば、金融支援を受けられず本格的なデフォルトとなり、 もはやユーロ圏内にとどまることができなくなる可能性があります。

ギリシャは通貨としてユーロを使用することができなくなり、かつての自国通貨であったドラクマを再び使用することになります。

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